脱脂乳をイオン交換膜電気透析脱塩する時の溶解相部のCa, P,クエン酸,たん白質含量の変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
イオン交換膜電気透析法により脱脂乳を脱塩した後,乳を超遠心分離(遠心効果=127,000,45分間,5°C)して上澄に残る溶解相部のカルシウム,リン,クエン酸,たん白質の各含量を分析した.実験の結果を要約すれば次の通りである.1. 乳100ml中の全カルシウム含量は,脱塩前後で104mgから50mgに減少したが,溶解相中の含量は41mgから32mgに減少したのみで,顕著な減少はみられなかった.2. しかし,溶解相中のリン含量は脱塩前後で46mgから23mgに,またクエン酸含量は185mgから73mgへと大きく減少しており,溶解相中のリン,クエン酸に対するカルシウムの比率は,脱塩前後で大きく増加することが判明した.3. 全たん白質濃度はほとんど変化しないが,溶解相中のたん白質濃度は,脱塩前後で0.8%から1.5%へと大きな増加が見られた.
著者
関連論文
- Monascus anka AHU 9085の色素生産性の向上について : 第3報
- ラピッドメディア-DOによる生鮮食品中の大腸菌群迅速検査
- ニューラルネットワークを用いた疫学調査による乳幼児のアトピー性皮膚炎発症予知の検討
- 油脂含浸処理膜によるW/O食品エマルションの調製法
- 膜乳化法による分散粒子の微細化防止
- 膜乳化法による W/O 食品エマルションの調製条件
- 育児用粉乳の開発と膜分離技術
- 10. 凍結乾燥したビフィズス菌,乳酸菌の生残性に及ぼす水分活性の影響(昭和57年度第28回凍結および乾燥研究会特別講演および研究報告)
- アイスクリームの脂肪球凝集に及ぼすダッシャータイプとその回転数の影響
- 紅麹菌(Monascus anka sp.)の色素生産性に及ぼす米デンプンの効果
- 牛乳成分の限外濾過分画に関する理論的解析
- 脂肪酸カルシウムおよび酢酸ナトリウムの給与が乳量,乳成分および乳脂肪酸組成に与える影響
- 母乳栄養および人工栄養哺育新生児におけるラクトフェリン, リゾチームならびに免疫グロブリンの便中排泄
- 人乳および牛乳ラクトフェリンのペプシン-トリプシン消化物の性状
- 脱脂乳に塩類を添加した時の熱安定性の変化について
- 脱塩脱脂乳に塩類を添加した時の熱安定性の変化について
- イオン交換膜電気透析法による脱塩脱脂乳の熱安定性とアルコール安定性について
- 脱脂乳をイオン交換膜電気透析脱塩する時の溶解相部のCa, P,クエン酸,たん白質含量の変化
- イオン交換膜電気透析法による脱塩脱脂乳の熱安定性に与えるpHの影響
- イヌおよびネコ乳中のミオイノシトール含量について
- ヨーグルトのカード粒子径および物性に及ぼす発酵速度の影響
- 乳業への膜利用
- 有機酸の嗜好性に及ぼす中等度運動の影響: