大量調理による日常食からの水溶性ビタミン,ナトリウムおよびカリウムの実摂取量

概要

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給食管理実習で大量調理された日常食を検体として,実際に供食された食事中の4種の水溶性ビタミン(ビタミンB_1,B_2,ナイアシンおよび葉酸)とNa,K量について定量分析を試み,その実測値と栄養価計算によって得られた計算値とを比較検討し,次のような結果が得られた。1)食事1食分の総エネルギー量の平均実測値は,試料I 700.3±90.0kcal,試料II 888.2±251.3kcalとなり,計算値に対する実測値の変動が大きく,とくに揚げ物調理を含む献立例においてその影響が顕著であった。2)ビタミンB_1,B_2摂取量の平均実測値は,それぞれ0.27±0.11mg/1,000kcal,0.38±0.16mg/1,000kcalとなり,これらの計算値に対する比率は48.4%,57.6%であった。調理操作上むずかしさを伴う大量調理においても,十分に配慮した給食管理のもとで食事が調製されるならば,ビタミンB_1,B_2損失率は少量調理のばあいとほぼ同程度であることが明らかになった。ナイアシンの平均実測値は7.3±1.9mg/1,000kcal,計算値に対する比率は78.3%と高値であった。3)食事中のNaおよびK量の平均実測値は,それぞれ1.43g/1,000kcal,0.82g/1,000kcalとなり,Na/Kは1.79であった。