当社経験データにおける要介護リスクの検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
民間介護保険の危険選択の指標となり得る要介護リスク研究はほとんどなく,死亡リスクのアナロジーからリスク評価体系を組み立てているケースも多いと思われる。当社の介護保険の被保健者集団を,Cox比例ハザードモデルを用い,介護保障と死亡保障を比較して解析した。死亡リスクでは,喫煙習慣,体格(BMI),尿蛋白,尿糖,血圧,肝機能(AST),肝機能(ALT),白血球数,血小板数,胸部X線撮影の10因子が,要介護リスクでは,喫煙習慣,体格(BMI),血圧の3つのみが,有意なリスク因子として抽出された。文献的には,喫煙習慣,体格(BMI),血圧は,必ずしもリスク因子とはなっていなかった。被保険者集団は若年層に偏っているが,参照文献の多くは高齢層を対象としていることが,相違の主因と考えられた。支払原因分析も加味すると若年者では,脳卒中(脳血管疾患)が要介護リスクの危険選択の主眼となると思われる。
- 2013-06-28
著者
関連論文
- 入院リスクの解析と分解 : 体格,血圧,尿蛋白,尿糖,肝機能
- 短期入院欠測データの推定修復による入院リスク解析法
- 期待在院日数比解析のための生存時間分布
- 生命表分割とリスクパターン推定
- 生命表分割と年齢別リスクパターンの推定(一般演題B,第105回日本保険医学会定時総会)
- 機械学習を用いた査定アシスト機能の可能性(一般演題A,第107回日本保険医学会定時総会)
- ロジスティック回帰分析入門(2) : 一般化線型モデルとロジスティック回帰分析
- 悪性新生物罹患後の死亡指数の推定(一般演題B,第104回日本保険医学会定時総会)
- 特定疾病保障生前給付後追跡に関する考察(一般演題A,第102回日本保険医学会定時総会)
- 協会経験死亡率における死因別死亡率の推移
- 年齢間リスク格差検出のための死亡指数算出法(一般演題C,第103回日本保険医学会定時総会)
- 約款の医学的検討(その5)
- ロジスティック回帰分析入門(3)出力結果の読み方
- ロジスティック回帰分析入門(1)最小二乗法と回帰分析
- 精神疾患の入院・死亡リスク推定(一般演題D,第105回日本保険医学会定時総会)
- 都道府県別データを用いた入院発生率高位点推定
- 死力とCox比例ハザードモデル
- Boot Strap法による入院発生率高位点推定(一般演題A,第104回日本保険医学会定時総会)
- モンテカルロ法を用いた非独立多重リスクの解析
- 数字査定法の理論的考察
- 数字査定法の周縁を巡って : 再認識と再検討(一般演題A,第103回日本保険医学会定時総会)
- 選択情報の不均一性と新しい査定アプローチ
- リビングニーズ特約保険金請求後の生存時間分析
- 保険事故発生率に影響を与える因子の解析 : 悪性新生物を中心として(一般演題B,第102回日本保険医学会定時総会)
- リビングニーズ支払査定契約の生存時間分析(一般演題A,第102回日本保険医学会定時総会)
- 生命保険における医学的情報の取扱い方(生命保険における医学的情報の取扱い方)(討論)
- EMアルゴリズム自由自在 : ZIPモデルなんか怖くない!
- 新しい診断基準と危険選択 : パネルディスカッションを終えて
- 早期死亡からみた代用診査
- 疾病入院給付からみた健康管理証明書扱い
- ロジスティック回帰分析によるリスク評価 : 指数比とオッズ比の観点から
- 新しい診断基準と危険選択(パネルディスカッション,第102回日本保険医学会定時総会)
- 告知と査定の欠陥出現頻度の乖離について
- 診査限度基準へのアプローチ : 特定疾病保障保険について
- I.はじめに(多様化する商品と保険医学)
- 2.新契約査定における診断書の意義と問題点(生命保険における医学的情報の取扱い方)
- 長期疾病入院の考察
- 機械学習を用いた査定アシスト機能の可能性
- EMアルゴリズム自由自在 : ZIPモデルなんか怖くない!
- 機械学習を用いた査定アシスト機能の可能性
- 緑内障入院給付後追跡(一般演題A,第108回日本保険医学会定時総会)
- ブートストラップで感じる計算統計
- 入院経験緑内障の失明リスク
- 機械学習を用いた査定アシスト機能の可能性
- 当社経験データにおける要介護発生状況の検討(一般演題A,第109回日本保険医学会定時総会)
- 当社経験データにおける要介護リスクの検討
- 当社経験データにおける要介護リスクの検討