長期疾病入院の考察
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概要
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昭和63年7月から平成元年9月までに疾病入院給付日数が支払い限度日数(700日)に到達した契約41件について検討した。このような契約は入院発生率・入院発生指数の高い地域に一致して発生していた。平均入院日数は長く,逆に契約成立日からの平均経過日数は短かった。災害入院の先行する頻度は初回入院群に較べ10.1倍も高率であった。死亡発生率は入院累計200日代で最も高率で,累計日数が進むにつれ減少し,累計500日代以降は死亡の発生は認められなかった。累計支払い日数が増加するにつれ,手術をうける頻度は低下していた。また,病名や診断書の内容からみて自覚症状や簡単な検査で安易に診断が下され,入院が行われている傾向にあった。以上のようなことから給付日数が支払い限度におよぶような長期入院例では道徳危険が強く示唆された。
- 日本保険医学会の論文
- 1990-12-15
著者
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