介護福祉実習における学生の不安の実態 : 介護福祉実習IIにおける学生の不安の変化
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概要
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学生が介護福祉実習開始前に抱く不安と,実習の経過において不安の状態がどのように変化するのか,その不安が何に起因するのか明らかにすることは,教員の指導のあり方についての示唆を得るうえで重要であると考え,本学の学生を対象に関学版STAI自己評定質問紙と不安項目別質問紙による調査を実施した.その結果,以下のことが明らかになった.(1)STAIによる不安尺度の結果,実習を経過し学生の不安度がわずかに上昇したが,有意差はみられなかった.(2)実習系統別にみても実習を経過し,学生の不安度は低下しなかった.(3)不安項目カテゴリー別値での変化は,実習前に抱いていた新しい環境や,人間関係,未経験の技術等,実習に対するイメージによって起こる不安度が実習中間で低くなっていた.実習中間では評価の項目が高い得点群に位置していた.職業への適性に関しては,実習開始前・実習中間でも高い得点群に位置していた.人間関係に関する項目は総じて低得点であった.(4)不安項目で実習開始・実習中間でも高い順位を示したのは,「介護過程の展開ができるか」「受け持ち利用者の一日の計画はきちんと実行できるか」の2項目であった.
- 2000-10-01
著者
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鈴木 圭子
介護福祉学科
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宮堀 真澄
日本赤十字秋田短期大学看護学科
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鈴木 圭子
日本赤十字秋田短期大学介護福祉学科
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宮堀 真澄/鈴木
日本赤十字秋田短期大学看護学科
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鈴木 圭子/宮堀
介護福祉学科
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宮堀 真澄
日本赤十字秋田短期大学介護福祉学科
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