マダガスカルのマラリア低流行地域における医療従事者のマラリア迅速診断キット使用および診断結果遵守に関連する因子

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マラリア流行地域ではマラリア迅速診断キット (Rapid diagnostic test; RDT) の導入が進んでいるにもかかわらずいまだ臨床診断が広く行われている.また、DTの結果が陰性にもかかわらずその結果を遵守せず、多くの医療従事者は抗マラリア薬を処方している.本研究の目的は適正なRDT の使用およびRDT 結果遵守に関連する医療者個人および医療施設因子を決定することである.2009年にマダガスカル国南部の半乾燥地域において31カ所の一次診療所に勤務する処方担当者を対象として質問紙を使用した横断研究を行った.質問項目は処方担当者の個人特性処方担当者のRDT に関する認識医療施設の特性とし、RDT 使用およびRDT 結果遵守に関連する因子は多重ロジステッィク回帰を用いて分析した.対象者77人のうち、政府のマラリア治療指針を遵守して、すべての発熱患者に対してRDT を使用すると回答した者は21人(27.3%)、RDT結果が陰性の場合には抗マラリア薬を使用しないと回答した者は14人(19.2%)であった.主任処方者(医師または診療所長)であることが、適正なRDT 使用に関連していた.また、RDT 結果遵守には主任処方者であることおよび監督者の訪問による監視頻度が高いことが関連していた.本研究では、RDT 使用、RDT 結果遵守の両方とも適正にはなされていなかった.RDTを有効に活用するためは、とくに補助的な処方担当者(看護師または助産師)を対象として監督者の訪問による監視頻度を改善していく必要があると考えられる.
2011-02-25

マダガスカルのマラリア低流行地域における医療従事者のマラリア迅速診断キット使用および診断結果遵守に関連する因子

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