タスクスイッチによって生じるキャッシュメモリの性能オーバーヘッドの定量的評価(ハードウェア(II),組込み技術とネットワークに関するワークショップETNET2010)
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概要
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現在のコンピュータシステムにおいて,高速な処理を行うためのキャッシュメモリの導入及び,複数のタスクを切り替えながら実行するマルチタスク処理が必要不可欠なものとなっている.マルチタスク処理においてタスクスイッチ時にダーティラインを主記憶へ退避させる必要がある.本研究では,性能オーバーヘッドを低減することでプロセッサの性能が向上すると考え,性能オーバーヘッドの原因となるキャッシュメモリ中のダーティラインに着目する.タスクスイッチによる性能オーバーヘッドを実験的に知ることで,性能オーバーヘッドを低減させるスケジューリングが開発可能になると考えられる.本稿では,タスクスイッチ実験を行い,タスクスイッチによって追い出されるダーティラインに起因する性能オーバーヘッドの定量的評価を行った.実験の結果,性能オーバーヘッドはプログラム及び,タイムスライスの影響を受け,タスクスイッチを行わなかった場合よりも最大で37%程度の実行サイクルが増加することが分かった.
- 2010-03-19
著者
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杉原 真
豊橋技術科学大学情報工学系
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芹澤 光範
豊橋技術科学大学
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杉原 真
独立行政法人科学技術振興機構,JST
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杉原 真
豊橋技術科学大学:独立行政法人科学技術振興機構 Jst
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杉原 真
独立行政法人科学技術振興機構 Jst
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