障害物を跨ぐための歩幅調節における年齢と歩行速度の影響について

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概要

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【目的】歩行中に障害物を跨ぐ場合,障害物へ到達する数歩前から跨ぐまでに歩幅調節が行われ,障害物への接触を回避している。歩幅調節のためには歩幅の拡大または,縮小が用いられる。そこで,本研究では,障害物を跨ぐための歩幅調節における年齢と歩行速度の影響を検討した。【方法】若年成人12名(24.5±3.9歳)と高齢者12名(74.2±5.7歳)を対象とし,障害物を跨ぐ動作を課題とする実験を行った。フットプリント方式にて歩幅を測定し,各試行を歩幅拡大,歩幅縮小,歩幅調節なしに分類し,歩行速度と年齢の影響を検討した。【結果】若年成人群,高齢群ともに歩行速度は歩幅調節の選択に影響を与えなかった。若年成人群では,歩幅拡大が優先的に選択されたのに対して,高齢群では歩幅縮小が優先的に選択された。【結論】歩行中に障害物を跨ぐ場合,高齢者は歩幅を縮小することにより歩幅調節を行い,転倒を回避している可能性があると考えられた。
2010-06-20

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