FPGAを用いた局所的コントラスト強調の実時間処理の実現(リコンフィギャラブル応用)
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概要
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局所的コントラスト強調法とは,画像の局所領域のコントラストを強調することで細部の可視性を高める技術である.Adaptive histogram equalization(AHE)は局所的コントラスト強調法の手法のひとつである.AHEでは,分割された領域それぞれに対する濃度値ヒストグラムを求め,それをもとに濃度値を再配分する.AHFは計算量が膨大であり,時間的な制約のあるアプリケーションに応用しにくい.本論文ではFPGAを用いたAHEのリアルタイム処理手法を提案する.我々のシステムでは画像の各ピクセルに対してヒストグラムを生成し,それを用いてピクセルの濃度値を再配置する.この手法では計算量が非常に大きくなるが,補間を用いないなめらかな強調画像を生成することができる.ヒストグラムの一部をFPGA上のメモリーバンクに一時的に保存することによって再利用し,さらにヒストグラム中の全ての濃度値に対して並列に計算を行うことでFPGAを用いてHDサイズ画像のリアルタイム処理が可能となる.この性能はFPGA上のメモリバンクの非常に高いデータ転送能力によって初めて可能となる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-05-07
著者
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