入学初期の学生に教員が意図的に関わることの影響 : 基礎研究演習での取り組みから
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概要
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介護福祉士の専門教育においては、人間関係形成技術が重要になるが、今日の学生は生活経験や社会経験が乏しく人間関係作りが難しい現状がある。そこで入学初期より教員が学生との関わりを意図的にもつことにより、仲間つくりや人間関係がスムーズにいくのではないかと考え、19年度の基礎研究演習の時間を利用して計画的に取り組んでみた。その結果、意図的な仲間つくりで約7割の学生がゼミの中に溶け込むことができた。しかし、今回の研究において、基礎研究演習の取り組みとの明確な関係性は明らかにすることができなかったが、何らかの要因となり学生間の交友関係が広げられた。しかし、こうした取り組みの中で、学生の個別性までの配慮ができないため苦痛に感ずる学生もいることがわかった。生活体験を重ねる取り組みとしては、梅漬け、おやきつくり、花壇つくり等を行ってきたが、学生からの評価は高かったので、内容をさらに検討して生活支援につながるものにしていく必要がある。今後の基礎研究演習では、取り組みのねらいをはっきり提示し、学生が主体的に取り組めるような演習計画を立て、学生の個別性に配慮し、自己についての有意味感を増やすような意図的な教員の関わりが入学初期の学生に必要である。
- 松本短期大学の論文
著者
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村山 くみ
松本短期大学介護福祉学科
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丸山 順子
松本短期大学介護福祉学科
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尾台 安子
松本短期大学介護福祉学科
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福田 明
松本短期大学介護福祉学科
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上延 麻耶
松本短期大学介護福祉学科
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合津 千香
松本短期大学介護福祉学科
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赤沢 昌子
松本短期大学介護福祉学科
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小坂 みづほ
松本短期大学介護福祉学科
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福田 明
松本短期大学
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尾台 安子
松本短期大学
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