介護職員の研修に関する文献調査 : 到達点と課題
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概要
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介護職員の早期離職が問題視されるなか,研修が離職防止策のひとつとして注目されている.本研究の目的は,介護職員の研修に関する先行研究の到達点と課題を把握することである.同時に,研修が離職防止とどう関連するかの検討に向けた基礎的資料を得ることである.方法は文献調査で,介護職員の研修に関連する39の文献を収集し,4つの視点から検討した.その結果,(1)研修が介護職員の職務満足感の向上やストレス解消に有効である可能性,(2)研修体系と実施の不十分さ,(3)介護職員が求める具体的な研修内容の検討不足,(4)経験年数・能力別,資格別,目的別等を考慮した研修に関する研究の必要性,が示唆された.介護職員の研修は,発展途上の段階にあるとともに,十分な根拠がないまま実行されてきたといえる.今後の課題は,新人介護福祉士等が具体的にどのような研修を求めているのか,研修が介護職員の離職意向に直接どのような影響を与えるのか,を検討することである.
- 2008-10-01
著者
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