国有林管理計画の公告・縦覧に対する人々の意識
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概要
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国有林管理計画に対して国民の意見を反映させる目的で,計画策定過程で公告・縦覧が実施された。これは計画策定の透明性を高め,国民に開かれた国有林管理を目指すための新たな試みと言えるが,本研究では今回初めて実施された国有林計画策定過程における公告・縦覧に対する人々の意識を,アンケート調査をもとに考察した。分析の結果,公告・縦覧の存在を知っていた人の割合は低く,今回の実施が国有林への関心の高い市民へ広く周知されたとは言えないことが分かった。しかし,縦覧の結果を知っていた人の半数以上が結果を肯定的に評価しており,まずは人々に受け入れられたと言える。公告・縦覧の必要性については人々の多くがその意義を認めており,国民も積極的に国有林行政に関わり,国民の意見を反映させた国有林を作っていくために必要な機会として認識されていた。しかし,公告・縦覧の必要性に対する人々の意識と,今回の実施結果に対する評価との間にはギャップが存在しており,必要性に対する期待と比べて今回の結果に対する評価が芳しくない傾向を示した。その背景には,意見処理過程の不透明さが一因としてあるものと推察された。
- 林業経済学会の論文
- 2002-11-01
著者
-
駒木 貴彰
森林総合研究所北海道支所
-
駒木 貴彰
森林総合研究所
-
八巻 一成
森林総合研究所北海道支所
-
天野 智将
森林総合研究所東北支所
-
八巻 一成
森林総合研究所
-
上野 圭司
北大大学院農学研究科
-
天野 智将
森林総合研究所北海道支所経営研究室
-
天野 智将
森林総合研究所北海道支所
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