今日の母親の育児経験とソーシャル・サポートの関連に関する研究(1) : 子ども家庭支援センターを利用する母親の育児ストレスとその要因

概要

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本研究では、大学付設の子育て支援センター利用者の育児背景を探り、個別ニーズに対応する支援の視点を探るために、利用者の母親の育児経験と、属性(年齢、家族数、祖父母の同居の有無、就労)および育児環境(居住形態、居住地域および居住年数)、妊娠・出産経験、育児サポート、母親自身の成育経験および愛着スタイル、地域支援活動参加度との関連を検討した。その結果、26歳〜30歳の母親は他の年代と比べ、親から拒否的な養育を受けたと感じ、親・きょうだいに子育ての相談をしたり、サポートや援助を受けていなかった。また、子どもの数は、1人の場合、育児充実感があり拘束感が低いのに比べ、子どもの数が増えると充実感が減少して育児拘束感が高まることが明らかになった。また、子どもが1人の場合は親・きょうだいから育児のサポートを受け、2人になると夫からサポートを受けていた。家族数では、3人および6人の母親の方が充実感を感じている傾向が見られ、家族が5、6人になると育児拘束感が高まっていた。家族数が少ないと充実感>拘束感であるが、家族が多くなると育児充実感<拘束感と逆転していくことがわかった。しかし、6人を超えるといずれも低くかった。また、同居については、同居している母親は、していない母親より妊娠の喜びが少なく、出産のしんどさ・不安を感じていた。各項目間の関連については、妊娠・出産という身体的しんどさ、夫のサポートや親族あるいは周囲の援助、母親の子どもに対するネガティブなイメージ、母親の親からの拒否的あるいは過干渉・過保護な養育とアンビバレントな愛着、地域における子育て支援活動へのネガティブな参加などが、育児経験に影響を与えていた。

今日の母親の育児経験とソーシャル・サポートの関連に関する研究(1) : 子ども家庭支援センターを利用する母親の育児ストレスとその要因

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