介護従事者の労働実態とバーンアウト
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では、ヒューマン・サービス労働である介護職のバーンアウトの特徴と労働実態との関連について検討を行い、今後の労働環境への提言を行うことを目的とした。本調査では、2005年3月時点での本学の卒業生および前身の専門学校の全卒業生505名を対象として、任意、無記名での自記式質問紙調査を実施した結果、191名から回答が得られた。結果、バーンアウトとの関連では、実労働時間が長くなるにつれ、「情緒的消耗感」が増す傾向にあった。年齢が高くなると「情緒的消耗感」や「脱人格化」が高まることが認められた。夜勤で問題と感じた項目では、「自分の健康を維持できない」「家庭生活に影響が大きい」「緊急時の連絡体制が不十分である」の項目とバーンアウトとの関連が認められた。また、上司に相談することで『個人的達成感』が高まるとの結果が得られた。以上の結果から、バーンアウトの予防には労働時間の適正化、人員体制の確立と上司、先輩など職場内での関係性を高めることによるコーピングが有効であることが示唆された。
- 大阪健康福祉短期大学の論文
著者
関連論文
- 若年認知症の人への移動支援
- 高齢者介護施設における介護労働者の腰部負担
- 「老人福祉論」の授業における二つの試みと考察 : 高齢者・障害者への観察力・想像力を育む
- 自立支援にむけた居宅サービス計画の検討 : 要介護度の経時的変化と要因の調査から
- 特別養護老人ホームにおける介護機器導入の現状に関する調査報告 : 大阪府内の新設施設の訪問調査から
- D110 特別養護老人ホームにおける介護機器の現状 : 新設施設の訪問調査から
- 介護福祉士における「生命倫理」
- 本学卒業生が直面する現場課題
- 高齢者介護施設における夜勤、残業の現状と課題
- 介護従事者の労働実態とバーンアウト
- 介護労働の実態とその継続条件を考える
- 介護人材育成講座(第91回)人間と社会
- 高齢者介護従事者の定着の条件について
- 高齢者介護サービス従事者の腰痛および頸肩腕等の症状訴え
- 『山桐のごとく香を放ち』・『続・山桐のごとく香を放ち』にみる高濱介二先生のあゆみと業績
- 『異質の光』-糸賀一雄の魂と思想-, 高谷清著, 大月書店, 2005年4月
- 異学年で構成する社会福祉ゼミの実践例
- 高齢者福祉施設における介護相談員活動の現状と課題 : 福祉オンブズ活動の経験をふまえて
- 介護福祉士における「生命倫理」
- 働き盛りの人の認知症と就労支援 (北川紀男教授退任記念号)
- 若年認知症の人の外出行動と阻害要因について
- きこえの障害に配慮のある高齢者福祉施設 : ろう者の老人ホーム (小坂淳子名誉教授記念特集)
- きこえの障害に配慮のある高齢者福祉施設 : ろう者の老人ホーム[含 小坂淳子名誉教授業績](小坂淳子名誉教授記念特集)