情報処理様式を活かした描画と書字指導 : 継次処理様式が優位な一脳性麻痺幼児について
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概要
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K-ABC (Kaufman Assessment Battery for Children)により、同時処理過程に比べ継次処理過程が優れていることを明らかにされた脳性麻痺幼児(インテーク時5歳3ヵ月)1名に対して、微細運動の指導に加え、得意な情報処理様式(=継次処理過程)を強調した描画および書字の指導を行った。指導方針として、(1)全体との関連性よりも個々の情報の順序性を重視すること(図形や文字を視覚的に全体をとらえたり、イメージすることよりも、書き順を強調する)、(2)聴覚言語的手掛かりを与えること(「止め」、「曲げ」、「はね」などを音声化し、区別させる。手続きもまた音声化、言語化する)、(3)継次的に処理することが得意であることを意識させることを挙げた。その結果、それまで描くことができなかった四角、三角などの図形を描くことが可能となり、さらに、ひらがなの1/3以上を書くことができるようになった。
- 1996-01-31
著者
-
藤田 和弘
筑波大学心身障害学系
-
山中 克夫
筑波大学心身障害学系(学校教育部)
-
藤田 和弘
高知リハビリテーション学院 言語療法学科
-
山中 克夫
筑波大学心身障害学系
-
名川 勝
筑波大学心身障害学系
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