軽度精神遅滞児の教育的処遇に関する比較研究
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概要
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通常の学級で教育を受けている軽度精神遅滞児と特殊学級で教育を受けている軽度精神遅滞児の発達・学習を比較し、その教育的処遇の参考にするために、小学校、中学校56校から選ばれた軽度精神遅滞児56人にWISC-R知能検査、S-M社会生活能力検査、自己概念評定が施行された。1年後に再検査の結果、次のことがわかった。小学校では、特殊学級で教育を受けている児童のIQ、VIQ、SQ、自己概念評定得点の増加が、通常の学級で教育を受けている児童のそれらの増加よりも有意に大きかった。中学校では、特殊学級で教育を受けている生徒のIQ、PIQ、自己概念評定得点の増加が、通常の学級で教育を受けている生徒のそれらの増加よりも有意に大きかった。本研究により、軽度精神遅滞児の発達・学習をよりよく保障する場として、特殊学級が通常の学級よりも優れていることが示唆された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1988-08-27
著者
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