アメリカ合衆国の精神遅滞児の統合教育の実情
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概要
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アメリカ合衆国の精神遅滞児の統合教育の教育効果に関する文献研究を行い、以下のことを明らかにした。(1)統合教育の研究は、特殊学級を対象としたものから通常の学級を中心としたものへ移行していった。障害の種類でいえば、精神遅滞からLD、情緒障害等へ移行していった。(2)多くの精神遅滞児は、通常の学級の教師と特殊教育の教師等のサービスを受けることができるので、個に適合した学習の条件は一応保障されている。(3)通常の学級の中で、個別援助を必要とする子どもに対して、級友の援助行動がかなり活用されている。(4)それでも、通常の学級にいる精神遅滞児は、健常児によって少ししか受容されていないとする報告が多い。(5)この10年、REIが盛んに議論されている。REIの主張者がいうように通常の学級以外の指導の場を縮小しても、通常の学級で精神遅滞児の特別な教育的ニーズに十分対応できるのであろうか。それを証明する研究は見当たらない。今後とも注意深く見守っていかなければならない。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1996-09-30
著者
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