タイム(Thymus vulgaris L.)の加熱による香気成分の挙動
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概要
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タイム(Thymus vulgaris L.)を加熱したときの香気成分の挙動を検討した。フレッシュタイムの香気中に,炭化水素類(α-thujene・α-pinene・camphene・β-myrcene・carene・limonene・γ-terpinene・cymene・caryophyllene),アルコール類(1-octen-3-ol・linalool・borneol)およびフェノール類(thymol)の14成分を確認した。GC-MSによる香気成分の構成割合は,加熱によってフェノール類のthymolが増加傾向を示し,加熱温度が香気成分の揮散に影響していることが推察されたGC-O分析によりフレッシュタイムの香気成分は,初めにα-thujene とα-pinene,次いでlinaloolとborneol,最後にthymolを順次感じられることがわかった。タイムの香気成分を構成割合とFD-factorにより総合的に検討した結果,オーブン加熱では樹木様の香り,電子レンジ加熱では青葉様の香り,真空加熱では甘い青葉様の香りが特徴的であり,加熱方法によりそれぞれの特徴的な香りを食材に賦香することできると考えた。
- 2008-04-20
著者
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数野 千恵子
実践女子大学家政学部食品分析研究室
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西島 基弘
実践女子大学
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佐藤 幸子
戸板女子短期大学
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数野 千恵子
実践女子大学
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数野 千恵子
東京都立衛生研究所
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数野 千恵子
実践女子大学生活科学部食生活科学科調理学第一研究室
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