127 フレキシブル継手の2段設置による管壁振動の低減対策
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概要
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著者の一部が実施した固体伝搬音対策のうち,配管系内に2個の配管用ゴム製フレキシブル継手(継手)を直列に設置する(2段設置)ことにより,1個のみの単段設置時よりも良好な配管振動の低減効果が得られ,固体伝搬音の騒音問題が解決した事例が複数確認された.本報では,継手を設置することによる低減効果がポンプから直接伝搬する配管振動に対して特に大きいものと考え,図A1に示した直線状配管を対象として継手の2段設置による配管振動の低減効果について調べた.本実験では,図A1の3番配管の左端に示した×印の位置(基準位置)をY軸方向に加振したときの水平面内曲げ振動を対象とする.このとき,3番配管に継手を単段もしくは2段に設置して,4〜6番配管(下流側配管)の振動低減効果について検討した。図A2は,基準位置をインパルスハンマーで打撃したときの下流側配管の伝達関数(イナータンス)の測定結果および数値計算結果の一例である.ここに,モデルNJ,モデルSJ1,およびモデルDJ1は,それぞれ継手を設置しない場合,単段設置した場合,および2段設置した場合の結果である。また,図A3は,継手の2段設置位置L_1,L_2を4種類に設定して,基準位置(0mmの位置)にピンクノイズ信号を入力して加振実験を行い,3番配管の振動加速度レベル(VAL)の管軸方向分布を測定した結果である.上述の結果から,適切な位置に継手を2段設置することにより,単段設置した場合よりも非常に優れた振動低減効果が得られることを確認した.また,継手の振動低減効果は,継手の減衰によるものではなく,加振源から下流側配管へのエネルギー伝搬が抑制されたこと起因していることがわかった。このような配管振動低減効果が,ポンプ配管系固体伝搬音の低減効果にも深く関与していると考えられる.さらに,継手の最適な設置位置を求める指針として,配管振動モードの実測値が利用できる可能性を示した.
- 社団法人日本機械学会の論文
- 2006-08-06
著者
-
近藤 孝広
九州大学大学院工学研究院
-
白木 秀児
新菱冷熱工業(株)中央研究所
-
盆子原 康博
九州大学大学院工学研究院
-
田辺 恵一
新菱冷熱
-
田辺 恵一
新菱冷熱工業(株)
-
近藤 孝広
九州大
-
白木 秀児
新菱冷熱工業
-
白木 秀児
新菱冷熱工業(株)
-
盆子原 康博
九州大
-
白木 秀児
新菱冷熱
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