脳MRA画像における血管名の自動対応付け手法と閉塞検出への応用(Poster1)

概要

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脳血管のMRA(Magnetic Resonance Angiosraphy)は,脳ドックで行われる検査のひとつであり,脳動脈瘤,狭窄,閉塞などの脳血管障害の画像診断に利用される.本研究では,脳MRA画像における血管名の自動対応付け手法と,その結果を利用したコンピュータ支援診断システムの一つの機能として,閉塞を自動検出する手法を提案する.まず,処理対象画像の血管領域を抽出し,抽出した処理対象画像の血管領域が参照画像の血管領域と重なるように剛体変換を行った.つぎに,処理対象画像の血管領域を,参照画像の8つの主幹動脈との距離を比較することによって,8つの動脈領域に分類した.最後に,分類した8つの動脈の長さの比率を求め,それらを特徴量として,正常症例と閉塞のある異常症例を判別した.本手法を65症例のMRA画像に適用した結果, 93.8%(61/65)の症例で血管の分類がほぼ成功した.また,閉塞のある異常症例の検出の感度は80.0%(12/15)であり,特異度が88.0%(44/50)であった.本手法は,MRA画像における血管名の自動対応付け,及び,閉塞の検出に有用であることが示唆された.
2008-01-18