山村過疎地域における高齢者の看取りと医療福祉サービス
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概要
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目的:山村過疎地の高齢者の終末段階の生活やその看取りについて,高齢者が利用した医療福祉サービスの実態からその課題と生活支援のあり方を検討した。方法:B県の高齢化率34.9% A村において,平成16年1年間の65歳以上高齢者の死亡者39名について家族への訪問聞き取り調査を行った。39名の内23名調査し16名は調査できなかった。共同研究者6名でそれぞれ内容を録音し,遂語録から主意を抽出し分析した。結果:在宅死は34.8%,地域内死亡は39.1%で実質的な在宅死は73.9%であった。地元病院は一次医療の機能を果たし死の準備教育も十分なされていた。A村の医療および福祉サービスは家族から信頼され感謝されていた。しかし2次病院からの連携が不十分な終末期医療の事例や,2次病院の医療に不満が多く問題がみられた。また未調査16名の内半数が死亡者や入院中の者で,残り半数は悲嘆を乗り越えられない等,調査対象者である家族による在宅での看取りは限界を超えており,地域ぐるみの高齢者生活支援の必要性が示された。
- 岐阜医療科学大学の論文
著者
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上平 公子
岐阜医療科学大学保健科学部看護学科
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橋本 弘子
岐阜医療技術短期大学
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宮田 延子
岐阜医療技術短期大学 専攻科地域看護学専攻
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下井 勝子
岐阜医療技術短期大学 専攻科地域看護学専攻
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橋本 廣子
岐阜医療技術短期大学 専攻科地域看護学専攻
-
安江 悦子
東白川村地域包括支援センター
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上平 公子
郡上市白鳥町保健センター
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小池 万智子
東白川村社会福祉協議会
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下井 勝子
岐阜医療技術短期大学専攻科地域看護学専攻
-
橋本 廣子
岐阜医療技術短期大学専攻科地域看護学専攻
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宮田 延子
岐阜医療技術短期大学専攻科地域看護学専攻
-
宮田 延子
岐阜医療技術短期大学
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