老年看護学授業「口腔ケア演習」を通して学生の学び
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概要
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本研究は,学習者自身が行っている保清(歯磨き・口腔ケア)行動の実態を調査し,行っている行動がそのまま高齢者への援助に連動できるかを考察したものである。学習者の多くは歯磨などのセルフケア行動は専門家による指導が介在しないまま自然に習得したセルフケア技術である。また,専門家による技術指導が介在しても一過性の指導においては技術習得したとは言い難く,これまでに自己に実践しているセルフケアを高齢者への援助技術にはなり得ないことが示唆された。また,成人看護学・老年看護学などの専門領域における看護の学習は基礎看護学が根底にあるものとして構築されている。換言すれば,基礎看護学および基本看護技術到達が前提条件であり,専門領域学習においては相違した対象に適した適応技術の深化である。到達していると考えられる基本的看護技術であっても,時間の経過により想起が出来ない状況となり,専門的看護技術習得に加えて基本看護技術の復習が余儀なくされる。老年看護学専門領域の実習においても,講義のみの授業では看護実践へと発展することは殆どなく,講義と演習がセットでない援助技術は対象に対する基本援助技術へと連動しないことも示唆された。
- 岐阜医療科学大学の論文
著者
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