日系ブラジル人と日本人の食生活習慣と生活習慣病関連因子に関する疫学的研究

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
本研究はサンパウロ市の日系移民および性・年齢をマッチさせた日本人を対象とし、食事、喫煙、飲酒、職業、環境要因等のライフスタイルと生活習慣病との関連を調査する明らかにし、日系ブラジル人に虚血性心疾患などが高率である原因を明らかにすることを目的とした。調査はサンパウロ市内の日系病院の簡易人間ドックを訪れた受診者を対象に、食事・喫煙・飲酒などの生活習慣に関する質問票調査を実施、同時に身長・体重・血圧、総コレステロールなどの血液検査を実施した。対照群とした日本人も人間ドック受診者とした。日系ブラジル人の体重・BMI・最高血圧・最低血圧・総コレステロール・中性脂肪は日本人に比べ高レベルであった。また日常の肉類・卵類の摂取頻度も日本人より高かった。さらに肉類多量摂取群は、少量摂取群に比べ、高血圧者、肥満者、高コレステロール者が高率であった。以上の結果から、日系ブラジル人は日本人に比べ、虚血性心疾患などが高率である原因として、食生活の差異が関与している可能性が示唆された。

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク