保健、医療、福祉専門職間の連携の実際と課題 : 難病(ALS)の事例に対する専門職の援助過程に焦点をあてて
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概要
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本研究は、難病事例に関わる保健・医療・福祉専門職の連携活動の実態を把握し、そこから各専門職の連携のあり方を考察することを目的とし、K県保健所の難病担当保健師への半構成面接法による聞き取り調査を行った。その結果、49歳の筋萎縮性側索硬化症の男性事例への保健師の判断と関わりは、(1)利用者の要求と専門職が判断した課題を見極め対象が納得してサービス活用できるよう働きかけ、(2)退院時、情報収集・提供、教育的な働きかけを看護、福祉、医療、経済と多面的なアセスメントにより行い、(3)介護支援専門員の難病の知識や地域性把握の程度からその力量を判断し補い、(4)他機関他職種との連携の実績から相手の立場や動き方に応じた働きかけが行われていた。これらから本人、家族の生活、経済、要求、悩み、関係調整等に対する継続的な直接支援と、社会資源利用促進のマネジメント必要性に焦点をあてた支援が行われる必要があることが明らかとなった。
- 東海大学の論文
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