精神科デイケアの通所一年後で悪化した統合失調症患者の開始時点における臨床特徴
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概要
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本研究の目的は,精神科デイケア(DC)の通所一年後で悪化した統合失調症患者の開始時点における臨床特徴について検討することである.対象はDC通所中の統合失調症患者36名である.対象者は,研究開始時点から一年後の転帰に従って悪化群13名と非悪化群23名に二分された.全ての対象者は,研究開始時点における属性や生活障害と精神症状に関して評価を受けた.さらに,両群の診療記録を比較して検討した.その結果,研究開始時点における悪化群は非悪化群よりも入院回数が多く,生活に関する技術的援助,及び精神症状に関する知識と対処行動を獲得するための個別の治療プログラムの必要性が示唆された.また,経過記録に基づけば本研究の悪化群の患者の中には必ずしも悪化の一途を辿ったとはいえない臨床特徴を併せ持つ対象者の存在が示唆された.DCで悪化するような統合失調症患者について,臨床観察を客観的評価尺度で補完しながら検証した本研究は,通所者の短期的な治療目標の設定と治療計画の実行に役立つと考えられた.
- 長崎大学の論文
著者
-
太田 保之
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
-
稲富 宏之
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
-
田中 悟郎
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
-
太田 保之
自治医科大学 看護学部
-
太田 保之
衛藤病院
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太田 保之
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科附属原爆後障害医療研究施設 資料収集保存部
-
田中 悟郎
長崎大学医学部保健学科
-
田中 悟郎
長崎大学 保健
-
渡邉 幸恵
医療法人 親和会 衛藤病院
-
永冨 康博
医療法人 親和会 衛藤病院
-
御手洗 和也
医療法人 親和会 衛藤病院
-
大澤 理恵
医療法人 親和会 衛藤病院
-
久寿米木 清美
医療法人 親和会 衛藤病院
-
島谷 隆男
医療法人 親和会 衛藤病院
-
畠中 邦子
医療法人 親和会 衛藤病院
-
廣池 とよ子
医療法人 親和会 衛藤病院
-
寺本 憲子
医療法人 親和会 衛藤病院
-
宇都宮 浩
医療法人 親和会 衛藤病院
-
衛藤 龍
医療法人 親和会 衛藤病院
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