成人看護学実習における技術経験の実態と課題 : 2005年度の技術経験状況から
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概要
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成人看護学実習における看護技術の実施状況を把握し、今後の教育上の課題を明らかにすることを目的に看護技術経験の調査を行った。3年生40名を対象とし、成人看護学実習終了後に調査を行った。受け持ち患者での経験のうち、日常生活の援助技術の実施割合については、環境調整技術、食事援助技術、清潔・衣生活援助技術で高い傾向がみられた。侵襲を伴う治療処置や検査介助、救命救急処置の実施割合については、バイタルサインの測定および測定結果の判断と記録報告、症状・病態の観察および観察結果の判断と記録報告で高く、見学した割合は、特に点滴静脈内注射の技術で高かった。感染予防、安全管理、安楽確保の技術の実施割合については、いずれも高い傾向にあった。受け持ち患者以外での経験は、見学・実施割合共にほとんどの項目で低い傾向がみられた。今後の課題は、限られた経験の機会を有効に活用すること、また経験の機会を拡げることである。そのためには、事前準備の強化、看護行為を行う上で前提となる患者との関係性の確立のための支援、臨地実習における指導体制の強化が必要である。
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