認知症高齢者を対象としたアクティビティケアの効果の検討 : エネルギー消費量および対人交流時間からの分析
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概要
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近年,高齢者ケアの現場において音楽,ゲーム,園芸などを手段としたアクティビティケアが頻繁に行われているが,その効果については未だ十分な検討が行われていない.本研究では,介護療養型医療施設に在住する認知症高齢者女性10名(平均年齢84.4±7.1歳,Barthel Index平均得点37.0±30.4点,HDS-R平均得点6.4±6.0点)を対象に,アクティビティケアを実施した日と実施しなかった日の9時から17時までの,携帯式行動量測定装置アクティカルを使ったエネルギー消費量測定による活動量およびタイムスタディによる対人交流時間の調査を実施し,アクティビティケアの効果を検討した,その結果,アクティビティケアが実施された日とされなかった日のエネルギー消費量は,それぞれ338.9±70.4kcalおよび344.0±86.4kcalであり,有意差は認められなかった.対人交流時間については,アクティビティケアが実施された日の対人交流時間の合計は137.9±45.0分で,実施されなかった日の対人交流時間96.1±40.4分と比較して有意に多かった(p=0.042).本研究結果から,アクティビティケアの実施が活動量の増加にはつながりにくいものの,対人交流の時間の確保につながることが示唆された.
- 山口県立大学の論文
- 2007-03-20
著者
-
影山 隆之
大分県立看護科学大学
-
涌井 忠昭
宇部フロンティア大学 短期大学部
-
小林 敏生
広島大学大学院 保健学研究科
-
堤 雅恵
山口県立大学看護栄養学部
-
田中 マキ子
山口県立大学看護栄養学部
-
原田 秀子
山口県立大学看護学部看護学科
-
涌井 忠昭
宇部フロンティア大学 人間社会学部児童発達学科
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小林 敏生
広島大学大学院 保健学研究科 看護開発科学講座
-
堤 雅恵
山口大学大学院医学系研究科
-
小林 敏生
山口大学 大学院医学系研究科
-
小林 敏生
広島大学大学院保健学研究科
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小林 敏生
広島大学大学院健康開発科学
-
堤 雅恵
山口県立大学看護学部
-
涌井 忠昭
宇部フロンティア大学短期大学部
-
Kobayashi Toshio
Institute Of Health Sciences Faculty Of Medicine Hiroshima University
-
田中 マキ子
山口県立大学 看護栄養学部
-
原田 秀子
山口県立大学看護学部
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