椿油の特性とドレッシングにおける嗜好性
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概要
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椿油と他の植物油数種について、二、三の物理化学的・食品学的性質の測定および官能検査による嗜好性を比較検討した結果、以下の点が明らかとなった。(1)比重、屈折率ともに大豆油が最も高い値を示し、トウモロコシ油、サラダ油、オリーブ油の順で椿油は最も低い値であった。椿油の粘度が最も大きく、オリーブ油、サラダ油、トウモロコシ油、大豆油の順であった。(2)脂肪酸組成分析により、椿油・オリーブ油中の脂肪酸はオレイン酸が大部分を占め、α-リノレン酸は検出されなかった。トウモロコシ油・大豆油は,リノール酸の割合が高い傾向にあった。サラダ油に一価:二価:三価不飽和脂肪酸が約5:2:1の割合で含有されることが分かった。(3)約3ヶ月間にわたる過酸化脂質(以下、POV)の測定(温度条件、40℃)の結果、椿油、次いでオリーブ油が酸化に対して安定で保存性のよいことが示唆された。(4)椿油とサラダ油の嗜好度の差をフレンチドレッシングとマヨネーズを作製し比較した結果、加熱油で作製した場合において、椿油は色、味、総合評価ともに有意に好まれた。
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