「対話的関係の自己点検」を用いた学生のコミュニケーションの振り返りと精神看護学実習到達度との関連

概要

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自己のコミュニケーションを振り返る方法に、カウンセラーが用いる「対話的関係の自己点検」の手法があり、(1)自己概念、(2)傾聴、(3)明確な表現、(4)感情の取り扱い、(5)自己開示、(6)責任性の6つのカテゴリで構成されている。そこで、その手法による学生のコミュニケーションの振り返りと精神看護学実習における到達度との関連を分析した。実習到達度の自己評価の得点から学生を得点上位群と下位群に分類した。上位群は下位群に比べて、「傾聴」が1%水準で有意に高く、「明確な表現」が5%水準で有意に高かった。「傾聴」と「明確な表現」の得点が高い学生ほど、実習到達度も高かった。コミュニケーションの振り返りでは、「相手の話を傾聴している」「傾聴は心がけているかあまり聞けていない」が多かった。学生が、対話的関係を築く上で今後改善したい項目では、「明確な表現」「要領よく自分の考えを説明できる」が最も多かった。精神看護学実習において、「傾聴できる」「自分の考えを説明できる」という学生のコミュニケーション能力が実習到達度に肯定的な影響を与えることが示唆された。
群馬パース大学の論文
2003-09-30