利用者サイドからみたビジターセンターの機能の改善と利用に関する研究
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概要
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1.V.C.の利用の活性化を求め,自然公園の利用施設としてのV.C.の役割を充実発展させるための調査を試みた.2.従来,V.C.は設置者側から(1)の目的達成のために行った調査はみられるが,利用者側からV.C.のあり方を求めた例は少ないので,今回利用者の声をアンケートによって求め,その利用実態の分析を通して,利用者サイドからのV.C.発展を考察した.3.その結果以下の知見を得た.(1)V.C.自体が意外に利用者に知られた施設ではなく,V.C.の存在に対して広報活動を行う必要を認めた.特に初めてその存在を知り利用した人も,施設一巡の後に多くの関心を示し,各種の希望を寄せている事実が明らかになったので,積極的なV.C.の活用をはかるための努力が必要である.(2)V.C.における自然解説は,多様な年令層に対応する解説が必要であり,解説手法にも更に創意工夫が期待された.(3)V.C.の充実には,展示物の積極的活用,スライドや映画などの上映回数の増加などが重要だが,そのためには職員の充実が必要と認められた.(4)自然研究路は,V.C.の一体的施設として,V.C.と同様広報活動を行って,V.C.の野外施設としてその活性化が望まれる.そのためには,V.C.内で行う全ての解説事業のなかで,自然研究路で観察できる自然を明確にとりあげることが必要である.以上の努力により,V.C.の活性化を通して自然公園が本来理想とする利用形態を利用者に理解するチャンスを提供し,更に,自然保護や環境に対する利用者の関心を高めることに結びつけたい.
- 千葉大学の論文
- 1985-03-30
著者
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