埼玉県における緑のトラスト運動に関する研究
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概要
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「緑のトラスト運動」の歴史的経過,運動形態,活動状況を調査し,その特徴を考察した.埼玉県では,「緑のトラスト運動」を身近な環境への県民意識の高揚を主眼にして,環境保全運動の強化を目的としている.そして,県施策の中で,積極的に進めていく主要プロジェクトと位置づけている.「緑のトラスト運動」は,県がイニシアティブをとり,県と県民とが協力して進める運動である.そのために,条例に基づく基金と公益法人を設置して行う運動形態をとっている.この形態は,税制上有利であるとともに,柔軟な活動ができるという利点を有している.そして,広く県土の自然的・歴史的環境の保全を目的としている.運動は,急激な行政展開を図らず,時間はかかっても将来の効果を期待して,県民の参加を捉す方法がとられている.現在は,会員募集,ボランティアスタッフの活用等,次第に活動内容が拡充してきており,本格的に県民参加の運動体へと移行しつつある.また,運動の充実として,基金には25億円余が積立られており,第1号保全地の取得も行われている.保全地の取得に関しては,運動の活性化を促すデモンストレーション的色彩が強いと指摘できる.
- 千葉大学の論文
- 1993-03-25
著者
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