特殊土の植栽基盤としての改良 : II.稲城砂とロームの混合が締固めに及ぼす影響
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概要
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稲城砂は多摩地域に広く分布する山砂であるが,細粒分が比較的多く含まれているため,骨材としての利用にはやや難点がある.また植栽基盤としては不良土とされ,さらに,切土面では山中式土壌硬度計による読みが25以上を示すものの,水食を受け易く,そのままでの有効利用はかなり問題がある.本報では,一般に稲城砂の上部層を構成している関東ロームを稲城砂の改良材として取り上げ,主として混合による改良効果を締固め特性と透水性の変化の面から追求し,また養生の問題についても検討した.得られた結果は以下のとおりである.1.稲城砂は粒度分布が良く,適度に細粒分が含まれていることによりコンシステンシーをもつ.2.関東ロームの真比重や粒度組成には採取地による差がかなり大きい場合がある.また,水中篩別によりコンシステンシーが大幅に変化する.3.稲城砂は締固めエネルギーの減少とともに最大乾燥密度(ρdmax)は低下し,最適含水比(Wopt)は増加する.4.透水曲線の形状は締固め条件によって左右されるが,透水係数(k)はいずれもWopt付近で急激に減少する.5.関東ロームの混入量が増加するに伴ってρdmaxは減少し,Woptは増加する.6.混合試料における風乾土と生土との組合せの違い及び混合比の差は締固め特性並びに透水性に少なからず影響を与える.7.締固め特性及び透水性に与える養生効果はかなり大きい.
- 1987-03-30
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