印旛沼浚渫土圃場の土壌物理性 : 角来地区転換田の事例
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概要
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角来地区における大区画化した転換畑の圃場条件の実態を把握するため,土壌物理性を中心に検討した.前述のとおり,多くの要因が関与しているため,土壌構造にかかわる特性がかなり複雑となっているが,少なくとも表層の深さ0〜30cmまでの範囲における土層は,畑状態では構造が発達していることが,粒度特性をはじめとして間隙特性,透水性および保水性等から明らかとなった.すなわち,1).粒度特性は全体が砂質系であるが,均等係数(Uc)は大きい値を示し,粒度分布の良い土壌である.2).表土は腐植含量および強熱減量から判断して,作土としての機能を有している.3).表層から深さ30cmまでの有効土層については,間隙率の平均値が73.5%,粗間隙の占有率が20%以上を示す試料が全体の2/3以上,さらに透水係数は一部を除けばk=1.0×10^<-3>cm/secのオーダを示すことから,土壌構造はかなり発達しているものと考えられる.こうしたことが還元田としての圃場排水の促進にも寄与しており,落水後の地耐力が比較的早期に向上したものと判断される.今後はさらに測点数を増やすことにより,より正確な圃場条件の把握に努めることにしたい.
- 1985-12-25
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