千葉県手賀沼湖底堆積物中の埋土種子の分布と保存状態
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概要
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現在すでに消滅してしまった千葉県手賀沼の水生植物相を,自然環境が良好だった40年前以前に湖底に堆積した埋土種子から再生させることを目的に,手賀沼干拓前の地層を調査し,埋土種子の地層中での分布状態や堆積環境,保存状態,種子群の種構成の調査,地層の花粉分析,休眠種子の発芽試験を行った。その結果,埋土種子は堆積物中に均一に分布するわけではなく,堆積環境の違いで種子の分布や保存状態,種構成が変化することが明らかになった。流水環境で比較的急速に堆積した種子群では,種皮が完全な状態で保存されていれば胚乳が保存されていることが多く,センニンモの発芽も確認された。
- 国立科学博物館の論文
- 2001-12-25
著者
-
藤木 利之
国際日本文化研究センター
-
藤木 利之
名古屋大学大学院環境学研究科地球環境科学専攻
-
藤木 利之
名古屋大学大学院環境学研究科
-
百原 新
千葉大学園芸学部
-
田中 法生
東京都立大学・理・牧野標本館
-
田中 法生
Tsukuba Botanical Garden National Museum Of Nature And Science
-
上原 浩一
千葉大学園芸学部
-
田中 法生
独立行政法人国立科学博物館 筑波研究資料センター 筑波実験植物園
-
上原 浩一
Faculty Of Horticulture Chiba University
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