自律顎運動シミュレータJSN/2Bにおける開閉口および咀嚼様空口運動の制御(2部 運動特性)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
To clarify the control mechanism for jaw movements, we developed an autonomous jaw-movement simulator, JSN/1, consisting of upper and lower jaws, temporo-mandibular joint, muscular actuators, periodontal sensors, control unit, and a computer. The muscular actuator consists of a cable-tendon DC servo motor, equipped with a cable-tension sensor, and a rotary encoder capable of detecting cable length, thereby providing JSN/1 with masseter, temporalis, lateral pterygoid, and digastric artificial muscles. The actuators were controlled adaptively under an impedance-control mechanism, using bite force, and tooth contact data, plus the tension and length of the actuator cable. We also developed a physiological adaptive control scheme for open-close movement of JSN/1, using EMG data for related muscles. The previous simulator, however, had a defect: the temporalis actuators were activated under a non-physiological position control during closing in order to obtain high reproducibility of the movement. To eliminate that defect, we first incorporated artificial lateral ligaments into the temporomandibular joint of the simulator, in an attempt to provide the condylar movement with a passive restriction. Additionally, the drive signal for the anterior temporalis actuator was updated to cope with a delay of closing movement due to the reduction of the position-feedback gain. This update was accomplished not only by reducing the position-feedback gain, but also by dividing the signal into two different sinusoidal waveforms, each having a control parameter, thus enabling us to modify the signals for closing and biting phases independently. Accordingly, the drive signals for the masseter actuator and internal-pterygoid actuator, newly incorporated in the JSN/2B, were modified so as to be activated immediately after tooth contact. Their position-feedback gains were also reduced. The second aim of this study was to establish a simulator control scheme for chewing-like jaw movement without food, as a preliminary study for the simulation of actual chewing movement. We assumed that such movement can be obtained merely by modifying the values of several control parameters of the digastric, lateral-pterygoid, and posterior temporalis actuators, determined adaptively during open-close movement, and that the values of the parameters can be optimized using data relating to the amount of lateral shift of the mandible. Experiments using the updated JSN/2B verified that a lifelike, reproducible open-close movement could be obtained in the simulator even without high position-feedback in the actuator control, demonstrating both the necessity of joint ligaments for stability of condylar movement and the validity of our control scheme. In other experiments on chewing-like jaw movement, we introduced two different optimization functions to determine the values of the control parameters, using bite-force sensor data on the working side and tension sensor data for the lateral ligaments. Empirical results using both optimization functions demonstrated that a lifelike, reproducible chewing-like jaw movement could also be obtained by slightly modifying the values of the control parameters, which were first optimized during open-close movements.
- バイオメカニズム学会の論文
- 2002-06-25
著者
-
林 豊彦
新潟大学工学部情報工学科
-
小林 博
新潟大学大学院医歯学総合研究科・包括歯科補綴学分野
-
山田 好秋
新潟大学大学院医歯学総合研究科 口腔生理学分野
-
中村 康雄
新潟大学工学部福祉人間工学科
-
林 豊彦
新潟大学工学部
-
中村 康雄
同志社大学スポーツ健康科学部
-
中嶋 新一
新潟工科大学機械制御システム工学科
-
中嶋 新一
新潟工科大学院
-
中嶋 新一
新潟大学 大学院自然科学研究科
-
加藤 繁
富士ソフトabc(株)
-
小林 博
新潟大学大学院 医歯学総合研究科 包括歯科補綴学分野
-
山田 慎也
新潟大学大学院自然科学研究科
-
中嶋 新一
新潟工科大学工学部
-
中村 康雄
新潟大学工学部
-
中嶋 新一
新潟工科大
関連論文
- 骨格性下顎前突の外科的矯正治療前後における下顎運動の変化
- 9. 骨格性下顎前突症患者における咀嚼運動の解析 : 顎運動 : 筋電図同時測定システムによる検討(第30回学術大会)
- 解剖学的観点からみた側方滑走運動における作業側顆頭の運動様相
- 6. 側方滑走運動における下顎頭の運動様相 : 下顎頭骨変化の有無による検討(第29回学術大会)
- 歯科CADにおける歯牙滑走運動シミュレータの自動設定(ME一般)
- 歯科3次元CADのための滑らかな部分形状変形(3部 医療福祉)
- 6. 歯科3次元CADにおける離開量を用いた咬合接触点の決定支援(第30回学術大会)
- 新潟大学における視覚障害者のためのパソコン講習
- 3軸地磁気センサを用いた操作スイッチの随意運動検出法の改良
- 逆動力学解析法を用いた片麻痺患者の上肢運動機能評価システム
- 柔道技の3次元運動データベースの開発
- open-MRIを用いた鎖骨運動の3次元解析法(ME一般)
- 咀嚼・嚥下運動の生体計測(セミナー内容の紹介, 第4回顎口腔機能セミナー「咀嚼・嚥下機能の検査法」)
- (12)自律顎運動シミュレータJSN/2Cの咀嚼運動シミュレータとしての基本性能評価(3部 人工物による生体機能のシステム化)
- 反射型フォトセンサを用いたALS患者向け汎用シングルスイッチのまばたき検出特性(ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)シンポジウム)
- 正常者の習慣的閉口運動末期における顆頭運動の解析
- 反射型フォトセンサを用いた喉頭運動測定システムSFN/2Aの改良
- 喉頭挙上力の定量評価を目的とした喉頭運動の計測 : 前頸部圧迫による喉頭運動の時間パラメータの変化
- 喉頭運動・舌骨上筋群筋電図・嚥下音の同時計測による嚥下機能の評価 : お粥の性状の違いによる嚥下動態の変化
- D-7-15 嚥下機能評価を目的とした喉頭運動・筋二腹筋筋電図・嚥下音の同時計測
- 嚥下機能評価を目的とした喉頭の上下運動の計測法
- 新潟市障がい者ITサポートセンターの活動 : 新潟市におけるITサポートの実践と課題(地域におけるITサポート,福祉情報工学一般,地域におけるITサポート(シンポジウムテーマ))
- 885 軽度片麻痺患者における上肢荷重連鎖の特性(神経系理学療法20)
- 咬合器シミュレータの機能印象を用いた自動調整
- 咬合器シミュレーションを用いた咬合面設計支援システムの試作
- 歯科用3次元CADシステムVocs-1Bにおける臼歯部咬合面の設計
- PSDカメラと5自由度可動椅子を用いた頭位規格化システムの計測と制御
- PSDカメラを用いた頭部の位置・姿勢の測定システム
- 頭部位置測定用PSDカメラのキャリブレーション
- ACL再建術コンピュータ支援システムの開発 : リアルタイムナビゲーションシステムの試作
- 投球解析と傷害予防
- (20)上腕挙上にともなう肩甲上腕関節の姿勢変化と骨間距離のin-vivo計測(4部 生体理解のためのシステム化技術)
- 肩運動シミュレータSKNの肩甲骨面内上腕挙上運動における棘下筋と肩甲下筋アクチュエータの拮抗動作
- 上腕挙上時における肩甲上腕関節の骨間距離in-vivo推定
- 3軸地磁気センサを利用した随意運動検出とその運動機能障がい者用操作スイッチへの応用
- 投球動作解析システムによるTOPポジションの運動学的解析(1部 生体計測)
- 歯の切削シミュレーションシステムDecs/2における窩洞形成の評価
- D-7-22 齲蝕を考慮した歯の切削シミュレータDecs/2の開発
- 歯科CADにおける歯牙滑走運動シミュレータのPSOを用いた最適化法
- 反射型フォトセンサを用いたALS患者向け「メガネ型シングルスイッチ」の開発(高齢者支援/肢体不自由者支援/一般)
- D-7-2 動的な運動評価を目的とした肩甲骨の 6 自由度運動推定
- 体表マーカを用いた肩甲骨の6自由度運動推定
- 人工膝関節置換術における術中膝関節運動モニタリングシステム
- 人工膝関節置換術における後十字靭帯のpartial releaseが膝運動に与える影響
- 人工膝関節運動の切断肢実験における関節面間の接触域および圧縮力の推定
- 6自由度運動測定システムKKN/1Bを用いたTKA術中膝運動モニタリングの精度検定
- 15.投球フォームの相違による運動パラメータの比較(平成15年度甲信越支部大会抄録)
- 自律顎運動シミュレータJSN/2Bにおける開閉口および咀嚼様空口運動の制御(2部 運動特性)
- D-7-23 自律顎運動シミュレータJSNの咀嚼運動軌道の改良を目的とした駆動信号と筋電図波形の比較検討
- 自律顎運動シミュレータJSN/2Bにおける顎関節負荷の検出とその調節
- D-7-14 自律顎運動シミュレータJSN/2Bにおける咀嚼様空口運動の制御法の改良
- 自律顎運動シミュレータJSN/2Bの咀嚼様空口運動における下顎の側方偏位量の検出
- 自律顎運動シミュレータJSN/2Aにおける咬筋・内側翼突筋・側頭筋前部アクチュエータ制御の改良
- 3次元コンピュータモデルと2方向X線像との重ね合わせを用いた人工関節置換膝の位置・姿勢の推定
- 自律顎運動シミュレータJSN/2Aの側頭筋後部アクチュエータ制御の改良
- 自律顎運動シミュレーションJSN/2Aを用いた咀嚼様空口運動の制御
- 05-7-K301-13 直球と変化球における投球方法の相違(05.バイオメカニクス,一般研究発表抄録)
- 脛骨インサート形状の違いによる人工関節置換膝の運動評価
- 嚥下時における前頸部の皮膚面形状変化を利用した喉頭挙上運動の分析
- 操作スイッチ選択支援システムの開発とその性能評価(福祉と知能・認知障害/一般)
- 操作スイッチ選択支援システムの開発とその性能評価(福祉と知能・認知障害/一般)
- 高速度ビデオカメラシステムを用いた身体動作の無拘束測定
- 咀嚼時における頭蓋下顎運動および関係筋活動の同時計測
- 肩甲骨運動測定用体表マーカの上腕挙上による肩甲骨特徴点に対する偏位のin-vivo計測
- 肩関節中心の偏位が投球動作時の肩関節モーメント推定値に与える影響
- 投球フォームとボール・リリース時の肩関節負荷(2部 運動機能)
- 片麻痺患者における上肢荷重連鎖の特性
- 関節角度と関節モーメントを用いた上肢運動機能解析の一手法(測定・評価)
- D-7-13 CCDカメラと力覚センサを用いた上肢運動機能解析システムの開発
- 各咀嚼筋筋力が顎関節負荷に与える影響 : 3次元剛体顎モデルを用いた数値シミュレーション
- 接触面積を最大にする上下顎歯列形状データのかみ合わせアルゴリズム
- 自律顎運動シミュレータJSN/2Bにおける咀嚼力制御のための咬合力センサの改良
- エネルギーを吸収したファントム白濁領域の形状計測
- 20.臨床応用を目的とした投球動作解析システムの設計と試作(平成14年度甲信越支部・北陸支部合同大会抄録)
- D-7-3 ボール・リリース時の投球姿勢を用いた投球フォーム分類
- アンテナのアレイ化によるマイクロ波サーマルCTの高速撮像
- レクチャー IV 膝関節症の病態と治療に対する生体力学的検討
- 赤外線反射光を利用した多標点運動解析法の補綴学的応用の試み
- Videofluorographyの支援による有床義歯補綴治療
- 体表マーカの偏位と肩甲骨運動のin-vivo計測(2部 運動機能)
- 肩運動シミュレータの肩モデルと筋アクチュエータの開発
- 39.開放型MRIを用いた上腕骨と肩甲骨の任意の位置・姿勢の推定(平成14年度甲信越支部・北陸支部合同大会抄録)
- D-7-4 Open MRI を用いた肩甲上腕関節の接触域推定
- 側方滑走運動中における臼歯部の咬合関係の変化
- 側方滑走運動中の上下顎大臼歯間の対合関係
- 全面均衡咬合が得られた全部床義歯の前方咬合小面の傾斜度 : 理論値と自動削合による実験値との比較
- 工学と福祉との融合 : 医用工学から生活支援工学への展開
- ポテンショメータ・リンク型3次元ディジタイザのキャリブレーション
- チャープレーダ方式マイクロ波CTにおけるボケ関数の位置依存性
- マルチモーダルインターフェイスのための注視点位置の無拘束・リアルタイム検出
- モーションキャプチャ・システムを用いた上肢運動測定のための最適なマーカ貼付法
- 自律顎運動ロボットJSN/1における咬筋アクチュエータの制御
- 顎口腔機能のバイオメカニクス的診査
- 下顎運動の加齢による変化に関する研究 : 第2報 側方滑走運動の解析
- 全歯列に対応した歯の切削シミュレータDecs/2の開発
- パーソナルコンピュータを用いた歯の切削シミュレータDecs/1における切削・表示機能の拡張
- ソリッドモデルを用いた実時間切削シミュレーションシステムDecs/1の試作
- 6自由度測定法を用いて推定した人工膝関節面間の近接領域と実際の接触領域との比較
- D-7-1 前頸部圧迫前後における喉頭運動の変化を利用した喉頭挙上力の評価
- 顎関節負荷の調節における側頭筋後部と顎二腹筋の機能 : 2次元剛体ばねモデルを用いた静力学的解析