肩運動シミュレータSKNの肩甲骨面内上腕挙上運動における棘下筋と肩甲下筋アクチュエータの拮抗動作

概要

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ヒトの運動制御メカニズムを解明するために, 解剖学的・生理学的研究が進められてきた. しかし, その制御メカニズムは, 完全には明らかにされていない. これを解明するための1手法として, ヒト関節の運動に関する生理学的知識を取り入れたロボット型シミュレータが開発されている. しかし, 生理学的に人に近い機構をもつ肩関節のロボット型シミュレータは, ほとんど開発されていない. そこで我々は, 肩関節の運動制御メカニズムの解明を目標として, 肩運動シミュレータを開発している. 先行研究では, 脱臼せずに上腕挙上運動を実現した. しかし, その上腕運動は, 挙上にともない大きく水平内転/水平外転した. そのため, 肩甲骨面に沿った上腕挙上運動を再現できなかった. そこで本研究では, 挙上時の水平内転/水平外転運動を抑制するため, 本シミュレータに新たに筋アクチュエータを追加して, 棘下筋と肩甲下筋の拮抗動作を行わせた. 実験から, 上腕の水平内転/水平外転運動を抑制できることを確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-12-02