大腸癌イレウス症例の検討

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概要

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大腸癌イレウス症例につき,臨床上及び治療上の問題,更には術後合併症につき検討した。大腸癌イレウス症例はpoor riskであり,更に術前preparationも難しく術後合併症も高頻度である。その為,従来右側大腸癌では1期的切除吻合手術,左側大腸癌では多期手術といわれてきた。今回,我々の検討では左側大腸癌イレウス症例でも条件が整えば1期的切除吻合手術が可能ではないかという考えから非イレウス症例との対比をした。イレウス症例の治癒切除率は53.3%と不良であった。術後創感染は,イレウス症例,特に左側大腸癌イレウス症例で55%と高率であり,術前preparation及びその一環としてのIVH等,今後の検討を要すると思われた。手術方針では,下行結腸までの症例は1期的切除吻合手術が可能であり,S状結腸においては条件が整えば1期的切除吻合術も施行できた。直腸では,1期的手術は難しく,多期手術をすべての症例に施行した。
北里大学の論文
1981-10-31

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