学際的チームアプローチによる米国ミシガン大学メディカルセンターを拠点とした在宅高齢者に関する上級看護実践研修報告

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米国ミシガン大学メディカルセンターターナー高齢者クリニックを拠点とした在宅高齢者への学際的チームアプローチの方法,およびクリニック内,ならびにアウトリーチにおける上級看護実践について学ぶことを目的に,3週間の研修プログラムを企画し,現地の協力により実施した。高齢者への学際的チームアプローチを効果的に行うために重要な点は,医師-看護師-ソーシャルワーカー等を一つのユニットとして各専門性と特性を理解して初診時からチームでアプローチすること,高齢者の健康問題に応じて適切な職種がリーダーとなるダイナミックなチームであること,高齢者ケアに必要な情報を伝えるための共通言語をもち,コミユニケーション技術の向上に努めていること,IT : information Technologyの活用により大学内外において情報を速やかに利用できるようにすること,チームで新しいことに挑戦する精神をもつこと,各専門職学生向けにチームアプローチを教育する合同プログラムを提供することなどがあげられた。また,同拠点において高齢者のための上級看護実践に必要とされたのは,診断学・薬学・薬物処方の知識,高齢者に関する包括的アセスメント能力,疾患の増悪予防のための健康管理能力,高齢者や家族とのパートナーシップにもとづく問題解決のための卓越した看護実践能力であった。また,大学を離れて行う地域でのアウトリーチ活動においては,高齢者ばかりでなく,看護職に対してより高度な専門性ある看護を自律して提供する能力,特にコンサルテーション能力が必要とされていた。これらは,わが国の老人専門看護師(Certified Nurse Practitioner : CNS)が,今後活動の場と役割の広がりを検討する際の示唆となり得ると考えられた。
聖路加看護大学の論文

学際的チームアプローチによる米国ミシガン大学メディカルセンターを拠点とした在宅高齢者に関する上級看護実践研修報告

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