土壌化学性の変化とデントコーン生育・収量に及ぼす消化液,堆肥および化学肥料の影響 : 1.施用1年目の効果

概要

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乳牛糞尿由来の消化液,未熟堆肥,完熟堆肥および化学肥料(IBS 482)の含有窒素を14kg/10aに調整して,生物生産研究農場(第1農場)に施用し,デントコーン'ニューデント100'を栽培した。デントコーンの生育・収量と土壌の化学的特性の変化を調査した。栽培期間は2004年6月7日から9月24日であった。得られた結果は以下であった。(1)化学肥料施肥圃場では,6月中旬にアンモニア態窒素が,7月初旬から中旬に硝酸態窒素含有量が高まった。消化液施用圃場のそれらは化学肥料圃場より低く,堆肥や未熟堆肥圃場と同程度で推移した。(2)消化液施用圃場のデントコーンの草丈生長および乾物生産は7月までは他圃場より小さかったが,8月以降は他圃場と同等になった。デントコーン乾物収量は1956kg/10a,TDN収量も1351kg/10aとなり,他圃場と差異は認められなかった。(3)デントコーン栽培中にはいずれの圃場でも土壌pHが上昇した。栽培前と比較して栽培後の土壌中の総炭素と総窒素は,化学肥料と堆肥施用圃場では同レベルで,未熟堆肥施用圃場ではやや増加したのに対し,消化液施用圃場では両者とも減少した。
北海道大学の論文
2005-12-24