要介護状態の危険性が高い高齢者にみられる日常生活 : 尺度開発にむけた項目の収集

概要

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本研究の目的は、地域の介護予防活動を推進するために、要介護状態に陥る危険性の高い高齢者の日常生活をあらわす項目について、収集、精選を行うことである。本研究は、包括的な観点から要介護状態に移行する危険性の高い対象を判断する尺度開発を行うための第1段階として実施した。保健医療専門職20名と住民11名に対する半構成的なインタビュー調査、保健医療専門職44名への記述調査により収集した項目を、質的方法を用いて整理統合した。続いて本領域に精通していると考えられる実践者117名に対して、要介護状態に移行する危険性を判断する観点から、整理統合した項目の重要度を聞く調査を郵送法により実施した。各項目の重要度を得点化し、この得点により項目の精選を行った。収集された629項目は84項目に整理された。また重要度を問う質問紙調査により最終的に55項目が選定された。選定された項目は、高齢者の日常生活の広い領域を含むものであり、高齢者の高い活動性を示す内容であることに特徴を有していた。この項目に基づき、今後住民を対象とした本調査を実施する予定である。
神戸大学の論文