行政保健婦・士によるケアマネジメント過程と構造要因の関連 : 質評価質問紙を用いた調査結果より

概要

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本研究の目的は、ケアマネジメントの構造要因の質が、ケアマネジメントの実践過程の質に関連するか、および最も関連する要因は何かを探り、地域保健における基盤整備の方向性を検討することである。調査は、ランダムに選んだ全国121市町の、経験年数3年以上の保健;婦を対象に、郵送による自記式質問紙調査を行った。質問紙は、構造評価にはQCM-S、過程評価にはQCM-Pを用いた。その結果、有効回答は356であり、ケアマネジメントの構造評価の高い群のほうが過程評価が高いことが明らかになった。特にケアマネジメント過程の質評価の高さに関連していた構造要因は、ケアチームのアセスメント方法の共有化、チームアプローチができる関係形成とその体制づくり、社会資源の情報管理体制、地域全体のケアシステムの構築、ケアマネジメント実施時間の確保であった。今後行政保健婦・士は、地域保健全体のなかで、介護保険制度とうまく連動しながら、これらの要因の強化に向けた活動を展開する必要がある。
聖路加看護大学の論文
2001-06-30