レオロジーおよび生化学的特性値からみたティラピア魚肉における死後硬直の評価

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概要

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死後硬直過程の肉質評価法として,魚体を用いた尾藤らの硬直指数が一般に使われているが,この指標は魚肉の死後硬直とは必ずしも一致しなかった。また,食品の食感(texture)を物理的に測定する場合,一般に微少変形を対象とした応力緩和試験が用いられている。本実験においても,同様にレオロジー特性値によって魚肉での死後硬直現象をとらえることが可能であった。一方,魚肉の生化学的な生鮮度指標であるK値は,即殺直後は緩慢に上昇することから死後硬直開始点を正確に見い出すことは困難であった。魚肉のATP含量は死後硬直開始点において急激に減少したことから,ATP含量の変化速度からも同時に死後硬直開始点を見い出すことが可能であった。以上より,本研究では魚肉における死後硬直の開始点をレオロジー特性値および生化学的特性値からより明確に判定することが可能となった。
鹿児島大学の論文
1998-12-24

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