魚肉すり身中の筋原繊維タンパク質の変性と限界含水率との関係
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概要
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魚肉すり身の低温脱水過程で, 魚肉タンパク質の変性による魚肉の平衡含水率の低下が想定される。そこで, 脱水特性曲線より得られる限界含水率(Wc)を指標に, 低温貯蔵中(0℃)の筋原繊維(Mf)タンパク質の変性とWcとの関係を検討した。減率脱水期間内に変曲点を示す第二限界含水率((Wc)_2)が得られた。(Wc)_2は貯蔵日数の経過とともに低下した。また, (Wc)_2はMf Ca^<2+>-ATPase全活性およびMf溶解度に対して, それぞれ高い正の相関(r=0.94,0.88)を示した。以上より, (Wc)_2はタンパク質の変性状態を知る指標になり得ると考えられた。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2000-07-15
著者
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進藤 穣
鹿児島大学水産学部資源利用科学講座
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御木 英昌
鹿児島大学水産学部
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進藤 穣
鹿児島大学水産学部
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御木 英昌
鹿児島大学
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上新 学
鹿児島大学水産学部
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進藤 穣
鹿児島大学大学院連合農学研究科
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