肢体不自由養護学校における超音波骨評価計測値に関する調査研究 : 身体障害・食事等生活習慣との関連性について

概要

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青少年期における骨の発育は,成長ホルモンや性ホルモンなどの内分泌因子によって複雑に制御されるとともに,栄養,運動などの生活習慣によっても大いに影響されることが指摘されている。ところで,健常児における骨評価の研究報告は数多くあるが,肢体不自由児の骨評価に関しては,ほとんど見受けられないのが実情である。肢体不自由児は種々の基礎疾患(脳性麻痔や染色体異常等)を有しているために運動障害を有し,そのことが骨の発育に大きく影響していると想像される。したがって,肢体不自由児における骨の発育状態を明らかにすることは,障害状況や生活習慣がどのように影響しているかを把握していくうえにおいても,肢体不自由児の健康づくりを考慮するためにも重要な課題である。そこで本研究は,肢体不自由児を対象に,超音波骨評価装置により骨評価計測値を測定し,身体障害状況や栄養摂取状況等のアンケート調査をあわせて実施し,その関連性の検討を試みた。その結果,身体障害の状況が軽度つまり身体活動が増す程,骨評価計測値は高値を呈し,栄養摂取状況(特にカルシウム摂取状況)が良い程,骨評価計測値は高値となる傾向が見られた。今回の調査・研究から肢体不自由児においても体動の制限(運動負荷の程度)と栄養摂取状況が骨の発育に影響していることが示唆された。
2004-09-30

肢体不自由養護学校における超音波骨評価計測値に関する調査研究 : 身体障害・食事等生活習慣との関連性について

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