組込み用OSにおける入出力管理の一方式

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情報家電,オーディオ,ビデオカメラなどの組込みシステムは,ネットワークインタフェースやオーディオインタフェースを持ち,USB,IEEE1394経由で他のシステムと結ばれることがある.このようなシステムでは,デバイス入出力の際に,ネットワークプロトコルに代表される規模の大きいデバイス制御用ソフトウェアやMP3デコードなどのマルチメディア処理を実現するソフトウェアが使用される.これらの規模の大きくなったソフトウェアを従来のスタイルで一から開発するのは難しくなってきたが,これらの入出力用ソフトウェアは,その一部を共通に使用できることがある.すなわち,入出力の際に用いる各部品のインタフェースを定め,仮想化を行なうことが,開発工数軽減につながる.しかし,組込みソフトウェアには,割込み応答性能やハードリアルタイム性などの時間制約,プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの制限がある.また,TCP/IPのプロトコルスタックやオーディオ再生などの処理では,各階層間でのバッファコピーなど,無駄なハードウェアリソースの消費を避ける必要がある.したがって,入出力制御では,時間制約に対応できハードウェアリソースを極力消費せずにデバイスを仮想化する必要がある.今回提案する方式では,時間的な制約に対応するためにデバイスアクセス時刻をアプリケーション(以下,AP)から指定する機構,各種プロトコル間でのバッファコピーを削減するためバッファ管理をカーネルで行うことで入出力管理を行う機構を実現した.一方,APからはデバイスアクセス要求時に,デバイススタックを指定することでデバイス制御を行うドライバ群を選択することができる.
2002-02-14

組込み用OSにおける入出力管理の一方式

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