乳臼歯重度う蝕に起因する小臼歯形成不全の出現頻度

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概要

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乳歯の重度う蝕が原因となって生じる形成不全歯(ターナー歯)の出現頻度を知るため,北海道E町において過去のう蝕罹患状態が把握できた小臼歯を対象歯とし,小学校4〜6年生155名についてレトロスペクティブな調査を行った。その結果,調査対象小臼歯920歯のうち,17名,18歯に局所的な原因によると考えられる形成不全が観察された。このうち14歯は,先行乳臼歯が重度う蝕と判定されていた433歯の後継歯であり,この433歯に対する出現率は3.2%であった。実質欠損を伴った形成不全歯はそのうち6歯であり,他の8歯は白斑あるいは黄色斑が認められた。また,軽度の未処置う歯あるいは処置歯と判定されていた乳臼歯の後継歯のうち4歯にも形成不全が認められたが,その重症度は軽く,実質欠損を伴っていなかった。形成不全歯の出現状況に男女差,上下顎の差はみられなかった。
有限責任中間法人日本口腔衛生学会の論文
1996-07-30

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