日本人片側性口唇口蓋裂患者における歯の形成と骨の発育
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概要
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九州大学歯学部附属病院矯正科を受診した患者のうち, 片側性口唇口蓋裂患者106名(男子62名平均年齢7.8歳, 女子44名平均年齢8.7歳)と先天性疾患を持たず, また上下顎に先天性欠如歯のない歯列不正患者982名(男子364名平均年齢9.8歳, 女子618名平均年齢9.8歳)のパノラマX線写真を用い, Demirjianらの方法に基づいて第三大臼歯を除く下顎各歯の形成度を評価し, 両群間の各歯種の形成時期を比較した.また手のX線写真よりTW2 methodを使用して骨年齢を算出し, 骨成熟度について両群間に差があるかどうかを調べた.さらに暦齢と骨年齢の関係を調べた.結果は, 歯の形成および骨の成熟は男子よりも女子が早かった.CLP群は男子ではコントロール群に比べて歯の形成は有意に早く, 骨の成熟は有意に遅れていた.しかしながらこれらの特徴は女子では明瞭ではなかった.暦齢と骨年齢の関係には両群とも高い有意相関を示した.
- 日本矯正歯科学会の論文
著者
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中島 昭彦
九州大学大学院歯学研究院 口腔保健推進学講座 咬合再建制御学
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中島 昭彦
九州大学大学院歯学研究院口腔保健推進学講座
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中島 昭彦
九州大学大学院歯科研究院口腔保健推進学講座
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中島 昭彦
九州大学大学院歯学研究院・口腔保健推進学講座・咬合再建制御学分野
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安達 友子
九州大学病院矯正歯科
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安達 友子
九州大学大学院歯学府口腔保健推進学講座
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坂田 睦美
九州大学大学院歯学府口腔保健推進学講座
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中嶋 一郎
なかしま歯科医院
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