外科的矯正治療と矯正単独治療の境界にある下顎前突症例の治療前後の顎顔面形態の比較
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概要
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研究目的は, 矯正単独と外科的矯正治療の下顎前突境界症例について, 治療前後形態ならびに変化の相違を明らかにすることである.治療法によって分けられた矯正単独群と外科的矯正群のそれぞれ成人女性25名を対象とした.初回検査時と動的治療終了時の側面頭部X線規格写真を用いて, 両群の治療前後形態ならびに変化量の比較を行い, 硬・軟組織の変化に関係があるかを調べるため, 硬組織変化量を独立変数とした重回帰分析を行って, 以下の結果を得た.1.治療後の硬組織形態は, 矯正単独群と外科的矯正群との間にB点の前後的位置に有意差はなくなったが, 上顎前歯歯軸は治療前と同じく外科的矯正群の方が唇側傾斜していた.2.硬組織の主要な治療変化は, 矯正単独群は下顎前歯の舌側傾斜, 外科的矯正群は下顎骨の後方移動であった.軟組織の治療変化は, 両群に共通して下口唇翻転角の減少, 下口唇点からオトガイ唇溝点(Lms)の後退がみられた.3.両群の軟組織と硬組織の治療による変化量の間には有意な相関が得られた.これより治療前に歯槽・骨格系の治療計画をもとに, 軟組織側貌を予測することが可能であり, 重回帰分析の結果, 重相関係数Rは外科的矯正群では0.62〜0.94, 矯正単独群では0.61〜0.87であった.
- 日本矯正歯科学会の論文
- 2005-06-25
著者
-
中島 昭彦
九州大学大学院歯学研究院 口腔保健推進学講座 咬合再建制御学
-
中島 昭彦
九州大学大学院歯学研究院口腔保健推進学講座
-
中島 昭彦
九州大学大学院歯科研究院口腔保健推進学講座
-
中島 昭彦
九州大学大学院歯学研究院・口腔保健推進学講座・咬合再建制御学分野
-
北原 亨
九州大学大学院歯学研究院口腔保健推進学講座咬合再建制御学分野
-
北原 亨
九州大学大学院歯学研究院口腔保健推進学講座
-
中島 昭彦
九州大学大学院歯学研究院 口腔保健推進学講座 咬合再建制御学研究分野
-
中島 昭彦
九大・歯学研究院
-
高嶋 里奈
九州大学大学院歯学府口腔保健推進学講座
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