Crown inclinationの三次元的計測方法 : ブラケットベースの大きさの差異がcrown inclinationの分析に与える影響
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概要
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本研究は,preadjusted applianceの設計の基本的要素であるcrown inclinationの三次元的な定義と計測方法を提示した.さらに,ブラケットベースの大きさの差異がcrown inclinationに与える影響を明らかにする目的で,非接触三次元形状計測システムを用いて,日本人正常咬合者30名の口腔模型の計測を行った.市販されている7種類のブラケットを,ベースの垂直方向と近遠心方向を計測することで,平均的面積(BB-A)と,その1/4の面積(BB-S)を求めた.上下顎歯列各歯を唇頬側面のFA pointを中心に,BB-AとBB-Sの大きさを切り出し,最小自乗法でそれぞれ平面を適合させた.この平面と基準平面のそれぞれの三次元法線ベクトルがなす角度を90°から減算しcrown inclinationとした.BB-AとBB-Sの両結果間でWilcoxon符号付順位和検定による統計学的検討を行い,さらに平均値の差を求めた.その結果,上顎中切歯,側切歯と第一大臼歯,および下顎中切歯と第一大臼歯においては,BB-AとBB-Sのcrown inclinationの計測結果に統計学的な有意差(p<0.01)が認められた.特に下顎第一大臼歯では平均値の差が-3.1°と最も大きく,BB-Sのほうが強い舌側傾斜を示していた.以上のことから,部位によっては,ブラケットベースの大きさに応じて,装置に組み込むcrown inclinationを考慮する必要があることが示唆された.
- 日本矯正歯科学会の論文
著者
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新井 一仁
日本歯科大学歯学部歯科矯正学教室
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中原 リザ子
日本歯科大学歯学部歯科矯正学講座
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中原 リザ子
日本歯科大学生命歯学部歯科矯正学講座
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中原 リザ子
日本歯科大学歯学部矯正学講座
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千足 真樹子
日本歯科大学歯学部歯科矯正学講座
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新井 一仁
日本歯科大学歯学部歯科矯正学講座
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新井 一仁
日歯大・生命歯・矯正
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