SHR-SPの味神経感受性の加齢に伴う低下
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概要
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ラットの味神経応答が老若群間で差があるかどうかを明らかにするために,鼓索神経(舌の前方3分の2の領域の味情報を伝える)の神経応答を測定した.実験には老若両群のSHR-SP(脳卒中易発症ラット)を用い,味溶液として250mM NH4Cl,100mM NaCl,100mM KCl, 500mM ショ糖,20mM塩酸キニーネ,10mM HCl,10mMグルタミン酸ナトリウム(MSG), 10mMグルタミン酸(L-Glu),などを用いた.神経応答の大きさは,味刺激を受けたときの応答値を自発放電の値で除することにより表した.老若のSHR-SPはいずれの味刺激に対しても十分に測定可能な応答を示した.その中で,NaClのみが老齢群で有意に低値を示した.NaClの,応答値/濃度関数の形状的な特徴は両群で大きく相違した.特に100mM よりも濃いNaCl溶液の鼓索神経応答は老齢群で有意に低かった.さらに老齢群に於いて舌アミロライド処理による塩味応答の低下現象は若齢群よりも速やかに回復した.このことより,マウス舌上のアミロライド感受性チャネルの機能に加齢変化が起きていることが示唆された.これらの結果は老齢SHR-SPでは若齢群部に比較して特に高い濃度のNaCl溶液の識別能が低下していることを示している
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2003-03-25
著者
-
鈴木 均
Department Of Biological Engineering Faculty Of Science And Engineering Ishinomaki Senshu University
-
鈴木 均
石巻専修大院・理工
-
長田 和実
東北大学大学院農学研究科栄養学研究室
-
駒井 三千夫
東北大学大学院農学研究科栄養学研究室
-
BRYANT Bruce
モネル化学感覚研究所
-
角田 健司
大正製薬(株)セルフメディケーション開発研究所
-
古川 勇次
東北大学大学院農学研究科栄養学研究室
-
古川 勇次
東北大学 大学院農学研究科 生物産業創成科学専攻 食品機能健康科学講座 栄養学分野
-
古川 勇次
東北大学農学部応用生物化学科
-
古川 勇次
東北大学 農 栄養化
-
角田 健司
大正製薬(株)
-
長田 和実
北海道医療大 歯 口腔生物 生理学
-
Osada Kazumi
Laboratory Of Nutrition Graduate School Of Agricultural Science Tohoku University
-
駒井 三千夫
東北大学大学院農学研究科
-
鈴木 均
石巻専修大
-
Bryant B
モネル化学感覚研究所
-
古川 勇次
東北大 農
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